昇華転写の色における注意点

本日は昇華転写プリントにおける
色目の注意点についてお話ししたいと思います。


昇華転写プリントのメリットは、
デザインデータがあるだけで、
即インクジェットプリンターで印字でき、
生地に転写できるスピードにあります。

オートスクリーンプリントでは、
版を作り、糊を作り、と手間がかかりますが、
その作業が昇華転写には必要ありません。

一方デメリットは、
インクジェットが4色で様々な表現を
行うことにより、色域が制限されることです。


具体的にいいますね。
このチャートをご覧ください。



これは、それぞれのマスにはシアン100％の色が印字されています。
そして、縦軸にはマゼンタが上から下へ０から１００％
横軸にはイエローが左から右に０から１００％
表示されています。

そこで、チャートの左下をご覧いただきたいのですが、
本来、イラストレータで色を特定する際、
Ｃ１００　Ｍ１００と打ち込めば、「紺」の色が表示されますが、
写真をご覧いただくとわかるように、「紫」の色になっています。


これは、昇華転写に用いられるシアンの色が、
紙のカラーコピーや、パソコンのブラウザで表示される
色目のシアンと違うことが原因です。


つまり、ブラウザ上では「紺」で表現され、
カラーコピーで出力しても「紺」となっていても、
布にプリントした場合、「紫」で印字されてしまいます。


基本的に、昇華転写プリントでは、
データ通りの出力をお願いしていますが、
「紺」が多く用いられるデザインでは、
あらかじめ「紫」あるいは「マゼンタ」によった色目
になることをご了承ください。


特に、色目をこだわられる場合は、
この点を十分注意されることを
おすすめいたします。